~支え合う安心社会の実現に向けて~
朝日新聞厚生文化事業団は「福祉を支える地域づくり」「福祉を担う人づくり」「支援の輪づくり」を軸に社会福祉事業に取り組んでいます。

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事業のご報告

第67回 朝日夏季保育大学を開催しました

保育士や幼稚園教諭ら、乳幼児の育ちにかかわる人たちが講習を受け、最新の子どもたちに関する動向を学ぶ「第67回朝日夏季保育大学」を7月16日、17日、オンラインで開催し、約350人が参加しました。

朝日夏季保育大学は、1954(昭和29)年から長野県諏訪市で毎年開かれ、最後となる今回も同市文化センターを会場に予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を考え、オンライン開催となりました。

保育に関する課題は全国的に様々なものが見られます。そのような中で、様々な立場、分野に触れながら、改めて現在の保育を見つめるため、今年度は「いま、改めて保育を考える2021」をテーマとしました。

1日目

1日目は、2人と1グループの講師が登壇されました。

天野耕太さん

バランス曲芸師で美術講師でもある天野耕太さんは、「バランスから紐解く子どもとの関わりと私たちの生き方」~オープニングスペシャルプログラム~と題し、特別に事前撮影いただいたバランス曲芸の動画の上映の後、全国の保育園や幼稚園を巡られた経験をふまえ、ご講演をいただきました。自分が考えるバランスがとれた状態とは、常にゆれていることであり、不安定さは柔軟性でもある、とお話いただきました。

今回のため特別に撮影していただいた動画でバランス曲芸を披露する天野さん

隈本邦彦さん

江戸川大学教授の隈本邦彦さんは、「災害時にメディアが伝えられなかったこと」~東日本大震災の経験から、皆さんに知ってほしいこと~と題し、メディアを通して知った教訓は大事な部分が抜けている、とお話され、災害が起こった際にメディアが、するべきことをしなかった被災者について報道すると、批判されることがあると話されました。また、防災教育を行うことや、建物の耐震性を向上させることの必要性など、災害に対して備えることの重要さをお話いただきました。

東日本大震災などでの実例をふまえ、災害報道について話す隈本さん

しげちゃん一座

1日目の最後を飾ったのは、俳優の室井滋さん率いるしげちゃん一座で、メンバーは、室井滋さん、絵本作家の長谷川義史さん、ジャズ・サックス、フルート奏者の岡淳さん、ピアニスト・マジシャン・翻訳家の大友剛さんです。長谷川さんの絵本「いいからいいから」を室井さんと長谷川さんが朗読したり、手ぬぐいを使っていろいろな形をつくるあそびうた「ピトトト トン よ~」では、メンバーそれぞれが例えば「日の出」や歴史上の偉人など様々なものをつくり、披露したりしました。また、大友さんのマジック、岡さんのサックスの演奏など盛りだくさんのプログラムで、最後は室井さんによる絵本「しげちゃん」の朗読がありました。

しげちゃん一座さんの、朗読あり、音楽あり、マジックありの楽しいステージ

2日目

2日目は3人の講師が登壇されました。

橋井健司さん

幼児園First Classroom世田谷園長の橋井健司さんは「あなたにとっての保育とは」~今までを振り返り、これからを見つめるために~と題し、こういった場合に子どもに対してどのような声がけがよいか、など参加者へ問いかけながら、日々の実践事例の紹介をまじえ、出来ばえよりプロセスを重視した保育の大切さなどについてお話されました。最後の質疑応答では、共催の諏訪市の保育士がパネリストとして参加しました。「子どもたちの活動の切り替えはどういったところでやるのがよいか」という質問に対しては、できるだけ事前に活動の見通しを伝えながら、行動の切り替えは一律にはできないため、それぞれ援助してあげながら気持ちの切り替えを待つことが大切、とお話がありました。

ご自身の園での実践事例を紹介しながら、子どもとの関わりについて話す橋井さん

長谷川俊雄さん

白梅学園大学教授の長谷川俊雄さんは、「子ども・保護者のセイフティネットとしての連携」~保育園が地域にとって大切な存在であるために~と題し、子どもに関する現象を見て、気づいたことがあったら、まずは子どもの置かれている状況に仮説を立てながら、保育園と園外の機関が連携していく必要があるとお話されました。また、連携は当事者への管理や支配のためではなく、子どもや保護者を主人公において動くことが大切とも述べられました。

保育園と地域の連携の大切さについて話す長谷川さん

野口健さん

アルピニストの野口健さんは、「私を動かしつづけるもの」~登山が私に教えてくれたこと~と題し、登山への挑戦や富士山の清掃などの活動について、これまでの人生観や体験談をふまえてお話いただきました。「色々な活動を行う中で大変なことや失敗すること、ある時は批判されたりすることもあるが、これまでずっとやめることはいつでもできるからもう少し頑張るという気持ちでやってきた」と話されました。

子どもの頃のエピソードや登山への挑戦について、人生観をまじえて話す野口さん

2日間を通じて

2日間ともに、昼休みの時間は、これまでの朝日夏季保育大学の歴史を振り返る、スライドショーを上映しました。

休憩時に上映されたスライドショーの一部

そして2日目の最後には閉校式があり、2日間の講演は終了となりました。

2日間の講演を通じて、参加者の皆さんが学ばれたこと、経験されたことが、日頃の子どもたちとのより良いかかわりにつながっていく一助になれば、主催者といたしまして、 この上ない幸せです。

朝日新聞厚生文化事業団は、これからも、保育に関わる全ての人のために、新しい形の保育に関する事業を企画し、行ってまいります。

これからもご支援ご協力を頂けますよう、引き続きよろしくお願いいたします。

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