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事業のご報告

みんなでパラリンピック
児童養護施設上里学園(埼玉県児玉郡上里町)でブラインドサッカー体験会を開催

東京パラリンピックの正式種目ブラインドサッカーに親しんでもらおうと12月7日、埼玉県児玉郡上里町の児童養護施設・上里学園で体験会を開きました。上里学園はサッカーが盛んで小学生から中学生、スタッフなど約60人が参加しました。

講師は埼玉県を中心に活動する辻一幸選手と、日本ブラインドサッカー協会の髙山ゆずりさん。はじめに辻選手が「自分も1歳になる前から18歳まで児童養護施設で育ちました。みんなの気持ちも少しわかります」「小さい頃からの夢だったバス運転手になれたのですが視野障害になり諦めました。視野はトイレットペーパーの芯からのぞいている感じです」などと自己紹介。また、視覚障害には真っ暗で何も見えない人や少し見える人など、いろいろな障害があることや対応の仕方などについて説明がありました。

見えない人と見える人が一緒にやるスポーツ

ブラインドサッカーは目が見えない人や見えにくい人たちもサッカーを楽しめるようにと考えられたスポーツです。4人がアイマスクをつけてプレーしますが、ゴールの場所を教える人がいないとシュートが打てないため、見える人がゴールキーパーを務めます。アイマスクをつけていてもわかるよう、蹴ると音が鳴るボールを使用します。ゴールのうしろには同じチームの仲間でガイドと言われる人がいます。ガイドはゴールまでの距離や「右斜め40度にシュート」といった情報を教えるため、選手は狙ってシュートを打つことができます。真っ暗な中で試合をするのでゴールキーパーやガイドの指示を出す声やボールの音はとても重要と言われています。

目が見えないってどんなこと?

辻選手がアイマスクをつけてドリブルやパスを披露。その後、子どもたちもアイマスクを着用し、さまざまなことに挑戦しました。

はじめは準備体操です。全員がアイマスクをつけてしまうとどう体操をすれば良いかわかりません。「お手本役の辻選手がどんな体操をしているか、2人組になって1人がアイマスクをつけ、もう1人はつけずに相手に伝えてください。伝え方はどんなことでも良いです」と説明がありました。屈伸や伸脚(しんきゃく)の後、辻選手がクロールのように腕をグルグルとまわす体操をするとアイマスクをつけている人は「どうやるの?見えないよ、教えて」「まだ続けるの?」と不安な様子。目で見て同じ体操することは簡単ですが、それを見えない人に伝えることは難しいことだとわかります。「クロールの腕の動きだよ」「反対にまわして」と言ったり、手や足に触って説明することも大事です。辻選手は「相手の人がどう感じるか考えることも重要です。これで正解というのはなく、相手の人ができることが正解です」と話しました。

ブラインドサッカーに初挑戦、声をかけることの大切さを知る

次にチームに分かれ、それぞれアイマスクをつける人とガイド役になって「歩く」「転がってきたボールをとめる」「ボールを蹴る」などに挑戦しました。「声を出すのが苦手な人もいます。声以外どうやって案内したらよいかチームで考えてください」と言われると「手をたたいて教えてあげればいいんだよ」「あと2歩だよ」「1歩左」などと声をかけ合い、導きました。

「楽しかった」「もっとブラインドサッカーをやりたい」

終了後、中学1年生の女子は「ブラインドサッカーは初めてで不安もあったけれど、同じチームの人に教えてもらって楽しくできました」。また小学6年生の男子は「最初はブラインドサッカーの怖さがわからなかった。実際にやってみたら怖いし、正確にできるか緊張してできなかった。やっているうちにできるようになり、正確なパスができるようになってもっとやりたくなった」と笑顔で話してくれました。

戸澤武史施設長は「楽しく体験させていただいた。子どもたちに笑顔も多かった。視覚障がい者だけではなく人と付き合う中で、あの時にこんなことがあったなとつながることもあると思う。非常にいい経験をさせていただきました。ありがとうございました」と話しました。

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