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事業のご報告

自殺防止公開講座「自殺!?ちょっと待って!」を開催しました。

10月22日、福岡市の福岡明治安田生命ホールで自殺を防ぐために何ができるのかを考える公開講座を開催しました。

講師に筑波大教授で精神科医の高橋祥友さんを迎え「自殺とマスメディア報道」をテーマに自殺を巡るマスメディア報道の役割や様々な影響について話していただき、聴講者約150人と共に、自殺予防につながる糸口を探りました。

高橋さんは、自殺について「直前に起きた事象に目が向きすぎだが、背景にいくつもの原因が重なり自殺につながっている」と話し、「ある種の自殺には伝染や模倣が大きな役割を果たしている」として、「現実の自殺報道の方がドラマなどより影響が大きく、メディア報道が群発自殺につながる可能性もある」と指摘した。過去の報道から「自殺をトップ記事で扱い、自殺の手段から詳しく報道したため、多くの模倣者や後追い自殺者が出た」。また、「あおる報道(遺書の全文公開)は何の意味があるのか。自殺報道は予防報道に移すべきである」と話された。

第2部の鼎談では永田工(朝日新聞報道センター)記者と林幹男(福岡いのちの電話)理事長が加わり、「自殺やいじめをどのように報道するか」が話し合われました。

自殺情報の受け止め方で群発自殺は起きていることを踏まえ、「インターネット情報をメディアがセンセーショナルに拡大させていることもあるが、自殺の流れが決まると報道は各社一緒になってくる。子ども自殺がいじめ自殺で報道されていると、実際『いじめ』ではないとしても、報道の流れは戻せない」。子どもの自殺では「学校(友人関係)、個人(精神疾患)、家庭(貧困・暴力)などの要因があげられるが、いじめ自殺の方に目がいっている報道が目立つ」ことが取り上げられ、「自殺をどう取材し、報道するか?亡くなった事実はストレートにはわからない。原因(いじめ)がわかれば取材・報道となる。いじめ以外の自殺は取り上げにくい。ストレートニュースではなく踏み込んだ取材をきちんとする必要は感じている」として、予防報道については「続報で予防に向けてのプラスαの情報を付け加え、報道する体制は徐々にできつつある」とも話された。

2015年の自殺者数は24,025人で、近年減少傾向ですが、依然として非常に多い人数です。与えられたいのちを大切にする、明日につながる糸口をこの講座で見つけ出せたならば幸いです。

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