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自殺防止公開講座「自殺!?ちょっと待って!」を開催しました

9月19日、福岡市の都久志会館で自殺を防ぐために何ができるのかを考える公開講座を開催しました。

講師に南陽山勝光寺(大分市)の住職・南慧昭(みなみ・えしょう)さんを迎え「心の健康~仏心は歌心~」をテーマに生きにくいと感じる現在社会で、自分や人のいのちを大事にして生きていくには......について歌を交えた説法で、聴講者約150人と共に、明日につながるヒント探りました。

日本は、昭和30年から目覚ましい発展を遂げてきました。特に、ビートルズの来日(昭和41年)あたりから都市がビル化していき、バブルの崩壊へと繋がっていきました。その間、生活するには豊かになってきましたが、生活する人の心は時代とともに豊かになってきたのだろうか? 慧昭さんは、人生を10年単位で区切り、どの年代が一番楽しいかを考え生きています。「今思えるのは60歳~70歳です。今から迎える80歳代はさらに楽しくなるのではないかと思っています」人生の不公平感については「世の中は『存外公平』に天からの光は平等に与えられています。

短期間で考えると、なんで自分だけがと不満も募るが、機会はみんなに与えられている。長いスタンスで物を見る必要がある」と説きました。また、「過ぎ去ったことに取り付かれず、くどくど思い詰めない。あらぬ『夢追い』を行わず、『何とかなる』の気安さで考え、大事なことは何事にも一歩踏み出す癖を作ることです。悩み事は誰にもある、立ち止まれば気持ちはしぼんでいきます」。講演の最後に歌説法について「歌を歌い、体を動かしていると笑顔が出る。笑顔が出ればもめ事はおきない。そんな世の中になってほしい」、「いつかはなくなる命、だから今を大切に生きよう!」と締めくくられました。

2014年の自殺者数は25,427人で、近年減少傾向ですが、依然として非常に多い人数です。与えられたいのちを大切にする、明日につながるヒントをこの講座で見つけ出せたならば幸いです。