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事業のご報告

津波を体験した 子どもたちに寄り添う
~私たちの地域でグリーフケア~(東松島市)開催

東日本大震災で1100人以上の方が亡くなり、全世帯の74パーセントの約11000世帯が半壊以上の被害を受けた宮城県東松島市。

震災から4年が経過した今も、子どもたちが抱える亡くなった人に会いたい気持ちや喪失による悲しみや苦しみ(グリーフ)はなくなるものではありません。そうしたことを抱えている様子が子どもに無ければ安心というものでもありません。

6月24日、津波や地震でグリーフを抱えた子どもたちのために地域の大人に何ができるかを一緒に考える機会として、東松島市のコミュニティセンターで講演会「津波を体験した子どもたちに寄り添う~私たちの地域でグリーフケア~」(当事業団主催、東松島市、東松島市教育委員会後援、Kids Hurt Too Hawaii協力)を開催。学校関係者や子ども福祉の関係者、保護者など約80人が参加しました。

市教育委員会の工藤昌明教育長のあいさつに次いで、米国・ハワイ州のKids Hurt Too Hawaiiのエグゼクティブディレクターで、米国や日本のグリーフケアに大きな影響を与え、震災後は定期的に東松島市の仮設住宅などを訪問してきたシンシア・ホワイトさんが登壇。

シンシアさんは、グリーフ(悲嘆)は誰にでも生じる自然で健全な反応で、治療ではなく周りの大人による支援が必要だと解説。グリーフを抱えた子どもたちに寄り添うために、遊びや会話を通して、気持ちを表現できる "場"と"人"、そしてそれが継続して得られることの必要性も述べました。

講演後、「乳児もトラウマやグリーフを抱えることがあるか」という質問が参加者から寄せられ、シンシアさんは、「研究から乳幼児もグリーフを抱えることがわかっています」「乳幼児は変化への対処能力が発達しておらず、"話ができない"、"記憶もない"ために喪失体験が複雑化することもあります」と答えました。

また、「一刻も早く子どもが心に抱えているものを出してあげたいと思うが、周りの大人はどのようにしたらいいか」との質問に「子どもの状態を良くしてあげようとするのではなく、耳を傾けストーリーを分かち合うこと、そのためのトレーニングを大人が受けることが大切です」と応じました。

これから

今後、当事業団は、子どもの癒しのために実践的に学ぶ勉強会(ファシリテーター養成研修、9月26日、27日を予定)を開催し、また、「子どもグリーフケアプログラム」を地域のみなさんと一緒に実施していく予定です。

今後の取り組みの詳細は改めてホームページ等でお知らせいたします。

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