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事業のご報告

遺贈・遺言セミナー「老いじたく~あなたの財産を未来に」

自分が認知症になった場合への備えや、相続で起きうる問題、簡単な遺言状の書き方といった様々な「老いじたく」について学ぶ「遺贈・遺言セミナー」を、東京、大阪、名古屋、福岡の朝日新聞各本社で開催しました。

東京(5月14日、参加127人)、大阪(6月13日、同140人)、名古屋(5月11日、同21人)の各会場は、成年後見制度や相続問題に詳しい弁護士の中山二基子(ふきこ)さん、福岡会場(5月13日、同22人)は、福岡県弁護士会の石井将さんが講演をしました。

中山さんは、遺言書があったためスムーズに相続ができた80代の独身女性の例を紹介。この女性は、生前に公正証書の形で遺言書を作成していたため、自分の財産を地元の自治体に望み通りに遺贈できました。

一方、遺言を書かないまま夫が死亡してしまったため、夫の財産の相続人として、夫の兄弟、甥姪など22人もの親族が現れてしまい、相続に苦労した妻の例も紹介しました。

中山さんは「子どもがいない場合は、夫の兄弟も相続人となります。しかし、兄弟姉妹には遺留分がないので、『全財産を妻に相続させる』と、一行だけ遺書に書いておけば問題は起きなかったはず」と述べました。

遺言には「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類がありますが、中山さんは、とりあえず一番簡単な形の自筆証書遺言として、「4行遺言」を書いておくことを薦めました。

「遺言 全財産を××に相続させる 日付 名前と印鑑」と4行に分けて、必ず全文自筆で書いておく遺言です。形式的には、これで有効な遺言となるそうです。

自筆証書遺言は、いつでも書けて費用も掛かりませんが、いざ相続が発生した時には、家庭裁判所によってチェックを受ける「検認」という作業が必要になります。一方、あらかじめ2人の証人の元で作成される公正証書遺言の場合は、そういった作業はいりません。

また認知症になった場合への備えとして、自分に判断能力があるうちに、財産などを管理してもらう人を決めておく「任意後見制度」についても説明がありました。

後半の質疑応答のコーナーでは、会場から「夫婦でも遺言状は別々に書かねばいけないのか」、「任意後見が始まった後でも、遺言書を書く事は可能なのか」といった質問が出されました。

福岡市で開かれた遺贈・遺言セミナーでは石井将弁護士が、「相続」が「争続」にならないための「知っておくと役立つ遺言と相続の法律知識」について、身近な事例を引用しながらわかりやすく説明をしました。

相続のトラブルを防ぐためには、遺言書など必要となる処置をあらかじめ講じておくことが重要だと強調しました。

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