~支え合う安心社会の実現に向けて~
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朝日新聞厚生文化事業団トップページ 最新のお知らせ 精神疾患の親をもつ子どもの会「こどもぴあ」と「つどい」や「家族学習会」などを開催しました

これまでの活動

精神疾患の親をもつ子どもの会「こどもぴあ」と「つどい」や「家族学習会」などを開催しました

朝日新聞厚生文化事業団では、精神障害のある人やその子どもたちが安心して暮らせる地域社会を目指し、2018年1月に発足した、精神疾患の親をもつ子どもの会「こどもぴあ」とともに活動をしています。

精神疾患のある親をもつ子どもの立場

うつ病や統合失調症などの精神疾患は、誰にでも起こる可能性がある身近な病気です。そして精神疾患のある人が子どもを持つことも、あたりまえのことです。

しかし、社会に十分な環境が整っていないため、精神疾患のある親を持つ子どもたちが困難を抱えることも少なくありません。例えば、幼少期に十分な養育が受けられなかったり、小さい頃から介護者として家事などを担いながら育ち、他の家庭の子どもが経験していることをあきらめたりしている場合もあります。また、親が病気だと知らずに育つケース、親自身にも病識がなく、未治療のまま何の支援にもつながらず孤立している家庭もあります。

全国に精神障害のある人の家族会はありますが、そのほとんどが障害のある子どもをもった親の立場の人の参加となっています。子ども同士が出会い、自分の家庭の話を打ち明けることができる場はほとんどありませんでした。そのため孤独な気持ちで生きている人が多いのが現状です。

精神疾患の親をもつ子どもの会「こどもぴあ」との共同事業

精神疾患の親に育てられた人たちが、お互いの経験を語ることで支えあおうと18年1月に「精神疾患の親をもつ子どもの会 こどもぴあ」を発足させました。埼玉県立大学の横山惠子教授(精神看護学)らが支援して15年から開く、子どもの立場向けの家族学習会などで出会い、交流を続けてきたメンバーによるものです。

子どもの立場の人が出会える場・集える場をつくり、今現在困難な状況にある子どもたちがSOSを発するきっかけをつくっていけるよう、当事業団は、2018年度に、「こどもぴあ」との活動を開始しました。

「こどもぴあ」の運営会議をともに開催するなど、会の立ち上げ時期を応援させていただきながら、「こどもぴあ」の活動の柱である子どもの立場の「つどい」と「家族学習会」を共同主催し、開催のサポートをしています。
そのほか、同様の、障害のある親やきょうだいをもつ当事者のグループ、家族の介護を担うヤングケアラーのグループの運営者を対象にした研修交流会も開催し、団体をこえた緩やかなつながりをつくり、ピアサポートグループの継続を応援しています。

また、「こどもぴあ大阪」でも、「つどい」や「学習会」が行われているほか、札幌や福岡、沖縄などでも「こどもぴあ」が立ち上がり、活動を行っています。
子どもの立場の当事者活動を全国に広げ、精神障害のある人、その子どもが適切な支援を受けながら、親子一緒に健全な家庭を築いていけるよう環境を整えていくことを目指し、当事業団では全国の活動を応援していきます。