これまでの活動
認知症マフワークショップ(広島・大阪)
9月28日、広島市のTKPガーデンシティPREMIUM広島駅北口
10月5日、大阪市北区の朝日新聞アサコムホール
イギリスの病院や高齢者施設で使われている認知症マフの製作と普及を目指す、「認知症マフワークショップ」を広島と大阪で実施しました。
認知症マフは毛糸などで編まれた筒状のニット製品です。イギリスでは「Twiddle(手でいじる)muff」と呼ばれていて、内側にはボタンやリボンなど様々な飾りが縫い付けられています。認知症の人が手を通してこの飾りを触ることで安心感が得られるそうです。7、8年前から病院や高齢者施設で認知症の人が使い始めました。製作者は主に地元のボランティアや主婦のグループで、作り貯めては地元の病院や認知症のサポートグループに贈呈しています。

朝日新聞厚生文化事業団では、2017年から広島県府中町で認知症カフェを中心に活動する認知症サポートグループ「だんだん」(伊東裕子代表)や府中町社会福祉協議会の協力を得て、マフ作りに取り組んできました。広島、大阪でのワークショップではいずれもはじめに、朝日新聞厚生文化事業団大阪事務所長の山本雅彦がマフの基本的な説明を話しました。次に「だんだん」の伊東代表が試行錯誤したマフ作りについて話し、府中町社会福祉協議会生活支援コーディネーターの楢山亮さんが組織作りから施設への贈呈までを話しました。


後半のワークショップでは、広島ではだんだんのメンバー12人が、毛糸の輪編みで作る方法を参加者に指導しました。その後あらかじめ用意した半完成品のマフにアクセサリーを縫い付ける作業を行いました。大阪のワークショップではニット作家の能勢マユミさんが、Tシャツヤーンを使って指編みで編むマフを指導しました。

広島の参加者は46人(定員50人)、大阪は115人(定員100人)でした。アンケートを見ても「さっそく母に作ってあげたい」「仲間を募って地元で広めたい」「とても楽しい時間が過ごせた」などの声が寄せられました。朝日新聞厚生文化事業団では今後、マフ作りを使った認知症フレンドリーな地域づくりに役立てる提案を行っていきたいと思います。

