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「一緒に考えよう!ひとり親家庭の子育ちセミナー」を開催しました(大阪)

「子どもへの接し方や育て方がわからない」「相談できる人がいない」など、悩みを抱えるひとり親が集い、子育てなどについて考えるセミナーを、2018年3月18日、大阪市中央区のドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)で開催しました。18人の参加者が、子育てやひとり親のあり方について学び、語り合いました。

はじめに、長年、「ひとり親家族」の支援や子どもの人権問題に取り組んできた神戸学院大学教授の神原文子さんが、「ひとり親家庭の『子育ち』と自分育て」を講演しました。ひとり親家庭の現状や関連する施策の問題点を挙げ、ひとり親の生きづらさの原因について話しました。また、離婚を肯定的にとらえることと再出発することのメリットについて話し、「がんばり過ぎないで」「いつでも力になるよ」と話しました。また、子どもの貧困にもふれ、ひとり親の子どもが生活に困らないために必要な条件について話しました。次に、「体罰に頼らない子育て」をテーマに、体罰が脳に与える影響を説明し、子どもの心と体を大切に思うことが必要だと話しました。

ひとり親の体験談として、安木麻貴さん、松尾徳恵さんが登壇。安木さんは、神戸市内で高校生の息子と2人で暮らす40代の女性で、NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西」の理事も務めます。離別シングルとなったのを機に専業主婦から介護職として働き始めました。「離婚してから、つらい時期もあったが、ある時に、考え方を転換させた」「自分のための時間をつくること、人とつながることが大事だ」と話しました。

松尾さんは大阪府内に住む中学生と小学生の2人の子供を持つ40代のシングルマザーで、同団体のスタッフです。「子どもは、伴走をしてくれる大人がいれば、安心して学校にも通えるし、成長もできる」「子どもが人生の主人公なので、子どもに考えさせることが大切」と話しました。

セミナーの最後は、参加者が3グループに分かれ、それぞれの状況や子育てについて語り合いました。グループごとに発表では、「いつまで養育費が続くか心配」「仕事と家庭だけで、他のつながりが見つからない」「離婚調停中で悩んでいる」という発言が聞かれました。

参加者のアンケートには、「多くの『プラス』の言葉や考え方の転換を聞けて、自分もプラスに転じてみようと思った」「娘が離婚して家に戻ってきたので、色々とためになる話ばかりでした」などの感想がありました。