~支え合う安心社会の実現に向けて~
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これまでの活動

ADI国際会議プレイベント シンポジウム「認知症になっても安心して暮らせる街づくりをめざして」

2017年4月26日~29日、京都市左京区の国立京都国際会館で開催される「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」のプレイベントとして、厚生文化事業団では認知症の人と家族の会、朝日新聞社の3者によるシンポジウムを2017年2月に開催しました。ADI国際会議は各国から医療・介護関係者、認知症患者や家族らが参加し、研究やケアなどの取り組みについて意見を交わす会議で、「認知症の人と家族の会」などが主催し、日本での開催は13年ぶり、2回目です。

シンポジウムレポート

2月18、東京・新橋のヤクルトホールで日英の専門家によるシンポジウム「認知症になっても安心して暮らせる街をめざして」が開かれました。地域包括センターや社会福祉協議会などで働く専門職を中心に約350人が参加。両国での官民の取り組みについて意見が交わされました。19日は大阪の梅田スカイビル・ステラホールで開催し約400人が参加しました。シンポジウムに先がけて、当事者からのメッセージとして東京では丹野智文さん、大阪では杉野文篤さんが認知症について話しました。

ジェレミー・ヒューズ会長

英国アルツハイマー協会のジェレミー・ヒューズ会長は、認知症に優しい地域づくりを国家戦略に掲げる自国の現状について基調講演しました。公共空間の色使いを認知症の人にもわかりやすくするなど地域ごとの事例などを紹介。「認知症をサポートする地域社会があれば、明るく、積極的な人生を送ることができます。当事者の孤立を防ぎ、地域の一員としての自尊心を育むことにもなる。そのことを提唱したい。英国では、大小様々な220の地域社会が、そのためのプログラムに取り組んでいます。独立した組織による実施基準で運営され、認定を受けるためには、認知症の人を中心に据えた体制が必要です。日本で始まった認知症サポーターの仕組みを、英国でも取り入れています。日本と英国は、世界的な規模で認知症のリーダーシップをとる立場に立っています。両国が学びあうことで、認知症に優しいコミュニティーを各国に広げていけると考えています」と話しました。

イアン・シェリフ氏

後半のパネルディスカッションでは認知症にやさしい街として知られる英国プリマス市からプリマス大認知症学術パートナーシップリーダーのイアン・シェリフ氏がネット中継で参加。前半に講演したヒューズ会長も加わり国際医療福祉大学大学院の堀田聡子教授が進行役を務めました。

パネリストのみなさん(敬称略)

ジェレミー・ヒューズ、イアン・シェリフ、横山絵里(京都府宇治市健康生きがい課係長)、徳田雄人(NPO法人「認知症フレンドシップクラブ」理事)、宮腰奏子(厚生労働省認知症施策推進室長)、堀田聡子