これまでの活動
認知症カフェ開設講座(福岡)を開催
10月18日に福岡県中小企業振興センターで認知症カフェ開設講座を開催しました。
認知症の人やその家族、認知症のことが気になる地域住民や医療やケアの専門職、行政の担当などの人たちが気軽に集まり、お茶を飲みながら語らい、ひとときを過ごす「認知症カフェ」。全国に広まりつつある中、認知症カフェを開きたいという声は各地で聞かれます。一方で、具体的なスタイルや運営方法は様々で、カフェを始めるための方法や運営の仕方は明確にはなっていません。
市民レベルで、認知症カフェがさらに広がり、社会に浸透していくよう、当事業団では、認知症カフェの意義や開設・運営のためのポイントを、京都認知症カフェ連絡会代表世話人でカフェの重要性を提唱している武地一さん(京都大学医学部付属病院神経内科講師)の講演や、各地で認知症カフェを運営している方々の実践報告などを通して学ぶ講座を全国を巡回し、開催しています。
第1回目の開催となる福岡の講座には、認知症カフェの開設に関心のある地域住民や医療・福祉関係者、行政の担当の方々など約110人が参加しました。
武地さんは認知症の人や家族の支援について触れた後、「認知症カフェ」と「認知症予防カフェ」や「高齢者サロン」の違いについても言及。「世間的にニーズが高いのは認知症予防かもしれない」「誰もが集える場所というのは正しいかもしれない」と述べたうえで、しかし、それらは「結果的に認知症の人を排除している場合がある」と認知症予防はカフェの本来の役割とは異なることを説明しました。
実践報告では大分県の介護老人保健施設健寿で開催されている「オレンジカフェ由布」の取り組みを施設長の増井玲子さんが、福岡県久留米市のNPO法人城南健康倶楽部が開催している「ほっとカフェ」について理事長の横道正克さんが詳しく紹介。
その後、武地さんを交えてパネルディスカッションが行われ、カフェを運営する上で欠かせない資金やスタッフの人件費などについても話が深められました。
朝日新聞厚生文化事業団では、認知症になっても地域の中でその人らしい生活が送れるように「認知症カフェ」を全国に広める取り組みを行っていきます。
今後の取り組みについては当事業団のホームページでお知らせいたします。