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講演会「ひとり暮らしの認知症」を開催しました

ひとり暮らしの人が介護負担の重いとされる認知症になった場合、ひとり暮らしを続けることが出来るのかを考える講演会「ひとり暮らしの認知症」を9月29日午後1時から、大阪YMCA国際文化センターで開催しました。

講師には、長年にわたり認知症の人に関わるベテラン医師の杉山孝博さんと、ひとり暮らしの認知症の友人を介護者・任意後見人として支えるノンフィクションライターの中澤まゆみさんをお招きしました。

第1部では、杉山さんに「ひとり暮らしの認知症の地域ケア」をテーマに、ひとり暮らしの認知症高齢者介護の特徴や、認知症になってもひとり暮らしを続けるために本人や周りの人がすべきことなどをお話しいただきました。杉山先生は、認知症の人が最期まで住み慣れた地域で過ごすためには、特に周囲の人による認知症への理解が不可欠と述べ、認知症を理解するための9大法則・1原則を紹介しました。

続く第2部では、中澤さんが友人を任意後見人として支えるようになったきっかけや、10年間にわたる友人への支援がどのようなものであったかを「認知症のおひとりさまを支えて」と題し講演しました。中澤さんは、おひとりさま高齢者の味方として成年後見制度を挙げたほか、今後受けることになるであろう医療やケアについて、事前指示書を準備してはどうかと提案しました。

対談中の杉山孝博さん(右)と中澤まゆみさん(左)

締めくくりの第3部は、会場から寄せられた質問を中澤さんが取り上げ、杉山さんに尋ねるという対談形式で進めました。認知症予防のために有効なことは何かという質問に対し、(1) 生活習慣病の予防が認知症予防にもつながる (2) よく歩く (3) 適度に脳に刺激を与えることを予防策をして挙げました。

講演会に参加した60代女性は、具体的でわかりやすい内容で大変有意義でした、と感想をアンケートに記入していました。