これまでの活動
違いを認め合う対話の大切さ訴え 玉城ちはるさん
福岡で自殺予防公開講座
福岡いのちの電話と本事業団が主催する恒例の「自殺予防公開講座」(福岡県、福岡市、KBC、朝日新聞社後援)が1月18日、福岡市中央区のレソラホールで開かれました。今回はシンガー・ソングライターの玉城ちはるさんが「命の参観日」と題して講演。違いを認め合い、互いに歩み寄る対話の大切さを訴えました。
この講座は、国内の年間自殺者数が約2万人と高止まりが続く中、どうすれば減らすことができるか、一人ひとりの果たすべき役割は何かを考えようと、毎年開催しています。
今回の講師の玉城さんは広島出身。18歳のとき病気の父親を自殺で亡くし、進学を断念した経験をお持ちです。その後、音楽活動のかたわら24歳の頃から10年間にわたって経済的に苦しい中国人留学生や養護施設出身者ら国内外の計36人を自宅に受け入れ、一緒に暮らす「ホストマザー」活動を続けてきました。
玉城さんは講演で、異文化の者同士、ひとつ屋根の下で暮らしながらも、様々な衝突や摩擦が生まれ、「他者を理解し、受け入れる難しさを痛感した」と具体的なエピソードを交えて振り返りました。そのうえで、「自分の価値観だけで対応してはいけない。足りなかったのは対話」と気づき、自分の気持ちを言葉にして伝えることが必要、と力を込められました。
また、2024年の小中高生の自殺が過去最多の529人になった現状に言及。玉城さんも対面やLINEで多くの悩み相談に応じておられますが、「子ど もたちは悩みを抱えていても周囲にすぐ相談できない」と指摘。自分の思いを誰かに吐き出すことができる「相談力」を身につけてほしいと話しました。
また、玉城さん自身も深い悩みを抱えていた10代の頃に「いのちの電話」を利用させてもらったことがあったと明かし、その活動にエールを送りました。
講演の合間には命をテーマにした自らの楽曲も熱唱し、会場に集まった市民ら約150人が聴き入り、大きな拍手がわき上がりました。
福岡県内では、福岡いのちの電話(092・741・4343)と北九州いのちの電話(093・653・4343)のボランティア相談員が、年中無休・24時間態勢で、生きづらさを抱えた人たちからの様々な悩みや不安の相談に無料で応じています。また、相談員も募集中です。