これまでの活動
「ゆうゆうビジット」福田進一さん、川畠成道さんが高齢者施設を訪問
ケアハウスにギターの調べ
日本三大水郷の一つといわれる福岡県柳川市にある「ケアハウスおやさと」で9月23日、国内外で活躍するギタリスト福田進一さんのコンサートが開かれました。入居者や職員ら40人がクラシックギターの繊細な調べに聴き入りました。
福田さんは入居者のみなさんにとってなじみ深い「ひまわり」など映画音楽のメドレーやバッハの「プレリュード」など約10曲を披露しました。曲の合間には曲が生まれた背景や作曲家にまつわる話を楽しく解説し、はじめは緊張していた入居者の間に笑みがこぼれました。コンサートの終わりには入居者がクラブ活動で作った地元・有明海で取れた貝の根付(ねつけ)が贈られました。職員から「根付には才能を開花させる力や傷ついた心を癒やす力、金運アップに効果があると言われています」と説明を受けると、福田さんは「それは大変うれしいですね。ありがとうございます」と感謝を述べて受け取りました。

入居者の森部ルリ子さん(86)は「こんなに近くで生演奏を聴くことができて感動しました。映画音楽『ひまわり』の演奏では、若い頃に何度も観た映像を思い出しました」。また芳野典子さん(91)は「指先の動かし方まで見えて素晴らしかったです。お話しも面白く、優しい方というのが伝わってきました。長生きして良かったと思いました」と笑顔で会場をあとにしました。
終演後、福田さんは「みなさんは鑑賞する姿勢も積極的で集中力があり、普通のコンサートと何ら変わりなく楽しんでいただけた感じです。音楽に対する感動が何歳になっても変わらずに伝わることに、私自身も感動いたしました」と話しました。

バイオリニスト川畠さんが特別養護老人ホームを訪問
演奏活動のかたわら社会貢献に高い関心を持ち、朝日新聞厚生文化事業団の活動に長年ご協力いただいているバイオリニストの川畠成道さん。
朝晩にようやく涼しさを感じられるようになった10月2日、千葉県柏市の「特別養護老人ホーム柏きらりの風」でミニコンサートを開き、施設の利用者ら約50人が川畠さんの生演奏を楽しみました。
川畠さんは、ピアニストの佐藤勝重さんとともに、エルガーの「愛のあいさつ」やクライスラーの「美しきロスマリン」など10曲を演奏しました。

演奏を聴いた利用者の多田博子さん(87)は「涙が出てきそう。こんなに素晴らしいと思わなかった」と語り、及川七恵さん(85)は「楽しかった。音楽は好きです」と話しました。

この事業は外出の機会が少ない高齢者施設で生活する方々をプロの音楽家や俳優、力士らが訪問し、交流してもらう「ゆうゆうビジット」の一環で行っています。