これまでの活動
令和6年度能登半島地震大学ボランティアセンター活動報告会・研修交流会を開催しました
朝日新聞厚生文化事業団と「災害時の支援活動の協力に関する協定」を締結している大学ボランティアセンターのうち、11大学、29名(学生18名、職員11名)のみなさんと2024年7月6日(土)に活動報告会を行いました(オンライン)。
ご参加いただいた大学(五十音順)
大阪公立大学(大阪)、神田外語大学(千葉)、熊本学園大学(熊本)、神戸学院大学(兵庫)、神戸大学(兵庫)、淑徳大学(千葉)、聖学院大学(埼玉)、高崎健康福祉大学(群馬)、中央大学(東京)、名城大学(愛知)、龍谷大学(京都)
この日は、名城大学、龍谷大学、中央大学、神戸学院大学のみなさんに、今年1月から6月までの間に行った能登半島地震の被災地支援活動を発表していただきました。復旧作業を効率よく行うためのコツや、現地の方々と信頼関係を築いた経験を紹介していただきました。また、防災、減災の仕組み、伝統文化、コミュニティーの維持について考えを深めた経緯とともに、これから学生ボランティアとして取り組みたいことを述べていただきました。
発表の様子はYouTubeでご覧になれます。
発表につづいて、グループワークを行いました。講師は、大阪ボランティア協会理事長・早瀬昇さん、神戸学院大学 学生支援グループ ボランティア活動支援室 ボランティアコーディネーター・川口謙造さんに務めていただきました。
早瀬さんの講義「被災された方々に対して私たちができることは」に続いて、6つのグループに分かれて「災害ボランティア活動後の気持ちへの向き合い方」というテーマで、これまでの災害支援活動を通じて感じていることを自由に話し合いました。
学生のみなさんの声(抜粋)
- 災害ボランティアを実施する上で、他大学のみなさんも同じような悩みや苦労を抱えていたことが分かり、強く共感しました。
- 支援とは、ボランティアとは何か、出発点に戻って改めて理解を深める事ができました。
- ボランティアを通して、こんなにも全国各地で繋がることができることが凄いと思いました。
- 学生同士のディスカッションが印象に残っています。同じように被災地支援をしていても、よく聞いてみると勧誘の仕方や準備の仕方から違うところが多く、勉強になりました。今後の活動に活かすつもりです。
- 被災地の特産品を大学で販売して支援するやり方もあることに驚きました。
- 情報系の人は広告を力入れることが大切、発信性から興味を引き出すことを見ていたし、心理の面で考えている人は傾聴していくことコミュニケーションを取ることが大切、と観点が違うことでより深くなったと感じました。支援のあり方を多方面から絡み入れることが大切だと感じました。
- 他大学のみなさんと共同開催で、一般の方向けの災害ボランティアに関する講習会や報告会を実施してみたいです。
- 支援のあり方や自分たちでできることを考えたので、ボランティア活動に関心を向けるために、広がりとその利点も話してみたかったです。被災者だけでなく、行う方にも目線を向けていかなければならないと感じました。
- 風化させないこともボランティアの仕事であることに気づきました。
職員のみなさんの声(抜粋)
- 学生の発表がとても良かったです。素直な感想を聞くことができ、なるほどと思ったこともたくさんありました。
- 学生がみんな熱心で、異なる活動をしていても同じような悩みを持っていたり、こうしていきたい!という思いを持っていることが分かり、それを共有する場があってよかったです。
- 4大学の活動について、参加した学生から聞けたのはよかったです。特に学生たちの「戸惑い」を率直に聞けたことで、今後の学生フォローの参考になりました。
- 職員同士の情報交換の場も持ててよかったです。
- 是非学生も含め対面の場で交流があると嬉しいです。
- 発災から6ヶ月間の補助となっていますが、大学によっては活動スタートの時期も異なるので、1年間に延長してもらえると助かります。
現場でしか分からない音、匂い、温度など、五感から得た経験も生かしながら、活発に話し合いが行われました。また、被災地の状況が適切に伝わっておらず、できることなら自ら発信していきたいという意見も多数上がりました。みなさんの真摯な声に、事務局としてどんなバックアップができるか、検討を重ねていきたいと思います。
事業団では、今後起きるかもしれない大災害に備え、大学ボランティアセンターのみなさんが発災後 速やかに現地での支援活動に入ることができるよう、活動資金を助成するネットワークを作っています。現在、16大学のボランティアセンターと協定を結んでいます。これからも趣旨に賛同いただいた団体と協力関係を構築、維持しながら、大学ボランティアセンターの活動を後押ししていきます。