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最新のお知らせ

令和6年能登半島地震 災害支援
災害時の支援活動の協力に関する協定(大学ボランティアセンターへの支援)活動実施報告「中央大学」(東京都)

2024年1月1日に発災しました「令和6年能登半島地震」について、本協定に基づき支援活動を実施された団体からの活動報告を掲載いたします。今回は「中央大学」です。

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助成金額

500,000円

助成金の使途

学生の現地までの交通費、現地移動マイクロバス代

活動実績

2024年3月17日(日)~19日(火)、石川県羽咋郡志賀町にて、学生17人と教職員2人の19人、今回一緒に活動をアレンジしていただいた「ぶなの森」の2人を加えた合計21人で、ボランティア活動を実施しました。

3日間を通して、志賀町災害ボランティアセンターに依頼のあった活動でマッチングをしていただき、1日目と3日目は被災された方の自宅に伺い、2日目は区長さんと一緒に津波の被害でゴミだらけになった海岸清掃を行いました。ワークの後は、谷下雅義さん(中央大学理工学部都市環境学科教授)と、阿部晃成さん(宮城大学特任助教)から講話をいただきました。

活動成果

21人で活動を行ったため、ボランティアセンターから依頼のあった案件が早く終わり、3日間で5人の被災された方々のお手伝いを行うことができました。一人暮らしの方もいらっしゃって、涙ぐみながら御礼を言ってくださり、学生も涙する場面もありました。

2日目の海岸清掃では、津波のために普段とは全く違った汚い景色の海岸となってしまっており、外国のものと思われる漂流ゴミも多くありました。プラスチックが粉々になって、到底拾いきれるとは思えない量のゴミでしたが、一日かけて21人で清掃したところ、大きな大きなゴミ袋が15個ほど一杯になり、区長さんも喜んでくださいました。

また、大学生がボランティアに来ているということ自体で喜んでくださる住民の方々もたくさんいらっしゃって、お会いするたびに「ありがとう」など声をかけてくださりました。

活動風景・写真

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参加した学生からの声 ※参加学生の学びや意見(事後アンケートから一部抜粋)

  • 「能登が元気になったらまた来てほしい、本当の能登はもっと素敵なんだ」という言葉をよくお聞きしました。自分たちが長く生活してきたこの町を誇りに思っており、本当は観光として来てほしかったという思いが詰まった言葉だと思います。今回、ボランティアとして支援者/非支援者という関係性で出会うことになった私たちですが、支援する側という高尚な立場から降りて、「人」として接することを意識するようにしました。そういう現存在的(役割的、立場的)なかかわりではなく、「人」と「人」として向き合い、また出会いたいと強く思いました。
  • テレビで見るより人の話を実際に聞く方がリアルを知られると思いました。一人暮らしの方の家に行き荷物を片付けた際、その方は最後涙を浮かべていました。その涙を見た時、自分の中でボランティアの概念が180度変わった気がしました。自分はむしろ与えられている。その「何か」とは、人は助け合って生きていくということ。人生は何があるか分からずまだ自分の知らないことを目で見るべきだということ。たくさんの感情が込み上げてきました。
  • 実際に、家屋が倒壊している様子を見るのはあまりにも心にくるものがありました。また圧倒的にボランティアの人手が足りないと思いました。おそらくボランティアセンターには数えきれない依頼が届いていると思います。実際に現場に行って直接支援をすることで、被災者の方々から直接感謝されるというのは本当に力になれたことがわかって嬉しかったです。
  • 全国各地からボランティアに参加している人がいることを知りました。そしてその行動力に感動しました。みんなにはみんなの人生があり、それを災害という誰も責めることができないものによって壊されてしまったこと、私にできることは地域に行って少しでもその場所にいる人を助けること。そしてこのような事実を踏まえて次の災害に備えることだと思いました。

今後の課題

ボランティアが少なく、復興するためのトラックも多く行きかっているわけではなく、住民さんも少ない地域のため、とても「静かな被災地」でした。特に奥能登地域では、まだ水道というインフラが回復していない地域もあり、ボランティアが長期滞在できる宿泊施設もほとんどありません。そのため、今回はもともと石川県鳳珠郡能登町で活動する予定でしたが、水道の復旧が遅れてしまったため、急遽活動1週間前に、活動場所と宿泊施設、バス会社も変更することになりました。

奇跡的に今回はうまく変更できましたが、まだ宿泊施設が少ないため、奥能登地域での活動は困難な状況であると感じました。5月以降になるとだいぶ状況も変わってくるかと思います。

また、災害ボランティアセンターは被災された方が「ニーズ」を出さないと活動がない状況ですが、被災者が現地にいないとボランティアを受け入れできないため、まだまだニーズを出す段階にさえいない状況だと思いました。奥能登地域では、まだ被災された住民さんが現地に戻れていないため、長い期間ボランティアが必要とされるのではと思います。

どうしても、報道も少なくなり、人々の関心が能登から離れてしまう傾向にありますが、私たちは、継続的に能登にかかわる活動を行っていきたいと考えています。

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