これまでの活動
命の大切さ訴え 落語家の桂文我さん
~福岡で自殺予防公開講座~
今年度の「自殺予防公開講座」を3月20日、福岡市中央区のレソラNTT夢天神ホールで開催しました。国内の年間自殺者が2万人超と高止まりする中、自殺者を少しでも減らすために何ができるかを考える企画。社会福祉法人福岡いのちの電話と当事業団が共催し、毎年福岡で開いています。

今年の講師は、年間300回の高座をつとめるという上方落語家の桂文我さん(63)。「いのちをたいせつに」と題した講演で、文我さんは師匠の桂枝雀さんや桂米朝さん、笑福亭松鶴さんら多くの噺家の思い出やエピソードを相次いで披露しました。いくつになってもユーモアを忘れなかった姿を紹介しつつ、「人は誰でも気がめいることがあるが、周囲の誰かと世間話でもいいから話をすることが大切。長く生きてきたお年寄りはそれだけ経験を積んでおり、考えが深く、話が面白い」などと話しました。

当日は市民やボランティアら約170人が参加。「いのち」という重いテーマですが、小ばなしを交えた文我さんの軽妙な語り口に会場は何度も笑いに包まれました。
文我さんは最後に「何があっても最後の最後まで生きましょう。私は生き恥をさらしてもいいと思っている。生きていてこそ楽しめる」と笑顔で語りかけました。
深い悩みを抱えている人に対し、福岡県内では、福岡いのちの電話(092・741・4343)や北九州いのちの電話(093・653・4343)が、年中無休・24時間態勢で、無料の相談に応じています。