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朝日新聞厚生文化事業団トップページ 最新のお知らせ 連続セミナー 障がい児・医療的ケア児の親と就労 第2回 取り残される障がい児・医療的ケア児の親たち 10月21日に開催しました

これまでの活動

連続セミナー 障がい児・医療的ケア児の親と就労
第2回 取り残される障がい児・医療的ケア児の親たち
10月21日に開催しました

 障がい児や医療的ケア児は、成長してもひとりで外出したり、留守番をしたりできるようになるとは限りません。子どもの年齢で区切られる子育て制度が主流のなかで、仕事を両立することが難しい親たちがいます。

 障がい児や医療的ケア児をもつ親が仕事を諦めなくてもいい社会になることを目指して、障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会(以下、親の会)と共催で10月21日(土)にオンラインで開催しました。

第1部 トークセッション

 第1部にご登壇いただいたのは、佛教大学社会福祉学部教授の田中智子さんと厚生労働省 職業生活両立課・課長の平岡宏一さん、こども家庭庁支援局障害児支援課・課長の栗原正明さん。

 トップバッターの田中さんは、障がい児・医療的ケア児を育てる親が何から取り残されているのか、について仕事、社会制度、子ども・家庭、自分自身の4つを挙げ、これらからどのように、なぜ取り残されるのかを説明し、長期にわたるケア役割を果たす親を、社会がどの程度包摂できるのかが現状を変えていくカギと話しました。

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 続いて、平岡さんに、障がい児・医療的ケア児の育児と仕事の両立に大きく影響している育児・介護休業法についての現状と、改正に向け審議が進んでいる育児・介護休業法の方向性などについてお話しいただき、今後の両立支援制度の検討にあたっては「残業のない働き方」を目指していくことが重要、と示しました。

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 最後にお話しいただいたのは栗原さん。放課後等デイサービスや児童発達支援センターの報酬改定や、「こども未来戦略方針」に盛り込まれた障害児や医療的ケア児の支援について話しました。

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 3人のお話しの後、共同通信編集委員の市川亨さん、障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会会長の工藤さほさんを加え、参加者からの質問に答えました。

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第2部 グループセッション

 障がい児・医療的ケア児を育てる親を対象に、少人数のグループに分かれ、情報交換や困りごとの共有をしました。

 当日は約220名の参加があり、当事者だけでなく、職域で労務に携わる方々、障害福祉支援や医療に携わる専門職の方々にも多くご参加いただきました。終了後に寄せられた参加者の感想には、「障がい児を育てるのに家族だけで面倒を見るのが当然と思っていたが、もっと社会の仕組みに助けてもらって良いという視点が芽生え、参考になった」「不安を感じているのが自分だけでないと知り安心した。親の立場を理解してもらえるよう、発信していくことの大切さを感じた」「障害児の親が働き続けるには労働施策と福祉施策の両方が必要だと再認識した」といった声が寄せられました。

 このセミナーは、2024年2月ごろに第3回「多様性を認め合う風通しのよい社会を目指して」をテーマに開催する予定です。

アーカイブ

セミナーのアーカイブはこちらからご覧いただけます。

第1回アーカイブ

第2回アーカイブ

※セミナー中に投影した資料は以下からダウンロードいただけます。

田中智子さん資料
平岡宏一さん資料
栗原正明さん資料

お知らせ

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