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これまでの活動

ぴあ応援フェス ~一緒に未来へ~ 2日間開催しました

(「ぴあ応援フェス運営メンバー:かつみ」)

2022年10月8日(土)、9日(日)の2日間にわたり、ぴあ応援フェスがオンラインで開催されました。このフェスは、全国の社会的養護で暮らす中高生に夢や希望を見いだしてほしいという私たちの思いから開催する運びとなりました。2日間で延べ200人という多くの方に参加いただきました。また中高生は顔を出さずに好きなキャラクター(アバター)になって参加をしました。

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1日目は、オープニングセレモニーから始まり、応援生で音大に通う「ひな」さんが中高生に届けたいクラシック曲とポップスメドレーをピアノで演奏し、大いに盛り上げくれました。その後各プログラムがスタートし、中高生は、午前はフェスを楽しむのブースに、午後は各々が興味のあるブースに参加しました。ブースとしては、応援生の進学体験の話や様々な職業のプロの講話、応援生や講師による役に立つ情報の話など様々なものがありました。1日目の午前には大人向けのブースも開かれ、児童養護施設の職員の方や里親の方が参加しました。

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2日目は午後からのスタートで1日目と同様に中高生は各々が興味のあるブースに参加しました。また、1日目、2日目ともに特別プログラムとして「集まれ!世の中に言いたいことのある中高生!」を開きました。このプログラムはぴあ応援ブックチームとぴあ応援ラジオチームが共同で企画しました。参加した中高生たちは、社会に向けて発信したいこと、思いなどを数多く出してくれました。

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以下、中高生から寄せられた意見の一部を掲載いたします。

「中高生からの世の中に言いたいこと」

●社会的養護を退所した人たち、社会的養護をこれから退所する人たちのコミュニティ、サイト、掲示板などを作り情報交換できるようにしてほしい。

●社会的養護が認知されてほしい。普通になってほしい。そのために、一般の人に理解してもらえるようになったら良い、とともに社会的養護経験者が自ら情報発信していくことも必要だと思う。

●差別的な目で見ないで欲しいです。

●施設の子ってだけで、友達の親とかに心配されるのが悲しかったです。

●学校で児童養護施設のことを話しづらい。同じクラスの子だけでも児童養護施設について知っていて欲しい。

●社会的養護が原因の不自由がなくなってほしい。一時保護なので携帯が持てないのも不自由。一方で不自由の中で出来ることを探すのも楽しいところはある。

●SOSを周りの大人に出しにくい/出せない子ども達へのケア、対応のシステムを作って欲しい。ただでさえ、人に頼ることが難しい中で、SOSを出そうと勇気を持っている子を見つけてあげられる世の中になってほしい。

開催までには、私たちはオンライン上にて幾度も運営に携わる応援生メンバーで会議を重ね、今回のフェスに臨みました。メンバー間について、始めはぎこちない感じもありましたが、2日間のフェスを通して、メンバーの団結力を高めることができました。2日目の最終プログラムの全体会では、メンバーそれぞれが中高生に向けてメッセージを送りました。

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以下、応援生メンバーから中高生へのメッセージを掲載いたします。

「応援生メンバーからのメッセージ」

■今回はぴあ応援フェスに参加していただき、本当にありがとうございました。フェスを楽しんでいただけましたか?私は中高生のためにと思い準備してきましたが、逆に中高生から楽しさや嬉しさなど幸せをもらうことができました!皆さんと出会えたことが本当に宝物です。今度は皆さんと直接お話しなんかもできたらいいなと思いました。至らない点も多々あったと思いますが、温かい目で見てくれて本当にありがとうございました!

■疲れてしまった時や、絶望してしまった時。「明日にすら希望を持てないのに、遠い未来になんて希望を持てるはずがない」と、思うかも知れません。それでも、自分の未来を投げ出さないで。絶望して、苦しんで、悩みながらも前に進んだ経験は、いつか必ずあなたの強みになります。それから、自分1人で生きようとはせず、人を頼って下さい。手を差し伸べてくれる人は必ずいます。手を取り合って、一緒に未来へ!

■2日間参加してくださりありがとうございました。参加してくださった全ての方にとって良い2日間となることだけを考えて作ったぴあ応援フェス。1日目はチャットや実際にやりとりした会話がネガティブなものが多かったのに対し、2日目はどんどん明るい発言が増え、最後はポジティブな言葉で溢れかえっていたのが何よりも嬉しかったです。このフェスに参加してくださった皆さんのこれからに、良いことばかりが起こることを願っています。

■まずは、フェスに参加してくださりありがとうございました。全体会でも言ったのですが、「頑張らなくていい」「どんどん情報(気持ち)を発信してほしい」「夢や希望を持ってほしい」この三つの言葉を送りたいなと思います。社会的養護の厳しい現状の中で精一杯に生きている中高生は常日頃から頑張りすぎていることが多いと思います。時には立ち止まって日頃から頑張っている自分を褒め、休憩をしてください。そして、フェスでチャットにてたくさんの情報や気持ちを発信してくれたように、これからもたくさんの情報を発信してください。当事者である皆さんの言葉だからこそ多くの人にその気持ちが伝わるはずです。そして、このフェスが中高生の皆さんが夢や希望を持つきっかけとなれば嬉しく思います。

■社会的養護を受けているというだけで辛い思いをしたり大変なことを経験したりするかもしれませんが、社会的養護を受けていることは何も悪いことではありません。今回のフェスのような当事者同士でお話したり先輩方の話を聞いたりする機会を大切にし、当事者同士の交流を深め、一緒に乗り越えていきましょう。

■今回はぴあ応援フェスに参加して頂いてありがとうございました!ぴあ応援フェスを通して夢や進学について、社会的養護について考えて頂けると嬉しいです。貴方達は決して一人ではありません。仲間が居ます。是非自分の未来に向かって突き進んでください。応援しています。

■中高生の皆さんはこれまで常日頃から多くの障がいにぶつかり、それを頑張って乗り越えてきたと思います。皆さんが頑張っていることを私たちは知っています。皆さんの思いがこの現状を変えていく大きなきっかけとなるはずです。皆さんには明るい未来があります。

■今回はぴあ応援フェスに参加して頂き、ありがとうございました。楽しんで頂けましたでしょうか?開催者側の私は、中高生の皆さんが積極的に参加して頂いたお陰で、とても楽しむことが出来ました。私はフェスを楽しむブースと気になる進学ブースを担当しましたが、参加者の方の中にはまだ進路を決めていない、または将来への不安を感じている方が沢山いるように感じました。今回のフェスに参加したことで何か進路を決めるきっかけになったり、少しでも将来への不安感を払拭出来ていたら、私はとても嬉しいです。

■今回フェスに参加してくれてありがとうございます。施設や、里親と色々な場所まで生活していてそれぞれの悩みもたくさんあったと思います。それが、今回のフェスで色々な人の意見も聞いて考えが良い方向に変わってくれていたらいいなと思います。社会的養護は決して悪いことだけではないと思います。そして、どうしたら子ども達が生活しやすくなるのか変えようとしてくれている大人たちもたくさんいます。まずそのことを知ってほしいです。そして将来皆さん一緒に変えていく側に来てくれると信じています。これからも一緒に頑張っていきましょう!

私たちは、今後も社会的養護の中で暮らしている子どもたちの背中を後押しできるようにぴあ活動に励んでまいります。

お知らせ

ぴあ応援フェスは、朝日新聞厚生文化事業団の児童養護施設・里親家庭等進学応援金(奨学金)を受けている大学生などの「応援生」が中心になって企画・運営しています。
この「ぴあ応援フェス」のほか、下記の「ぴあ活動」にも取り組んでいます。

ぴあ応援ラジオ

ぴあ応援ブック

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