自閉症カンファレンスNIPPON
〜TEACCHモデルに学ぶ実践研究会(東京)
国内最大級の自閉症専門会議、大妻女子大学に会場を移して開催
国内では自閉症の専門会議として最大級の「自閉症カンファレンスNIPPON2008」を8月23日、24日、全国から約800人の参加者を集めて開催しました=写真。
会場を昨年(07)度までの早稲田大学から東京都千代田区の大妻女子大学に移し、7回目を迎えた今回も、米国・ノースカロライナ大学TEACCH(ティーチ)部の最高責任者ゲーリー・メジボフ教授が超多忙なスケジュールを調整して駆けつけました。 また、主に幼児期の自閉症の子どもや、その親・家族、それに支援者に対するプログラムを開発し、実施している同TEACCH部のセラピスト、スーザン・ボズウェルさんにも来日していただきました。
この「自閉症カンファレンスNIPPON」は、自閉症の人たちの総合的な支援システムとして世界で最も有効性が認められ、各国で導入されているTEACCHプログラムをモデルにした日本国内での実践の数々を報告・交換するための会議です。その内容(質)の高さと規模の大きさから、今や日本国内の自閉症支援の関係者の間からは「夏のカンファレンス」として知られるところとなっています。
今回のメジボフ教授の講義は、近年、社会的に大きく取り上げられることが多く、社会福祉、教育などさまざまな分野で関心の高い「高機能自閉症/アスペルガー症候群」の子どもや人たちに対するTEACCHプログラムの取り組みを軸に、支援の方法や考え方について紹介、解説するものでした。すべての基本は子ども一人ひとりをしっかり理解することにあり、その上で一人ひとりに合わせた支援を考えることが重要であることを具体的に例示しながら解説しました。
また、スーザンさんによる解説は特に幼児期の子どもに合わせた早期の介入(支援)と、家庭での家族に対する支援の考え方や方法について、ノースカロライナでの実践をまじえ、分かりやすく紹介するものでした。また、日本での実践事例を取り上げ、スーザンさんのコメントによって理解を深めました。
そのほか、全国の現場での実践報告で構成する4つの「分科会」や、地域での実践をポスターで発表する「ポスターセッション」、「コミュニケーション機器展」、医療現場での支援を紹介するコーナーなど、多くのプログラムのバリエーションで自閉症の人たちへの支援についての質の良い情報をより多く伝えられるよう努めました。
自閉症の人たちへの支援に関する国の社会福祉制度として「発達障害者支援センター」が全国各地に整備され、05年4月からは「発達障害者支援法」、また06年4月からは「障害者自立支援法」の施行といった法律が次々と登場しています。その中にあって、この「自閉症カンファレンスNIPPON」の果たす役割と期待の大きさは、年々高まっています。
川崎医療福祉大学教授の佐々木正美さんを中心に集まる実行委員会が企画・準備を進め、運営をするこのカンファレンスが「自閉症を正しく理解する」支援者の輪をさらに広げ、社会の移り変わりの中で責任を果たせるよう、これからも向上を目指します。
開催中の2日間は、今回も趣旨に賛同した延べ100人を超える数多くの若いボランティアスタッフによって滞りのない運営が実現されました。次代を担う若い世代を育成することも、このカンファレンスの大きな目的のひとつです。
今年度の開催にあたり、会場をご提供いただいた大妻学院ならびに関係の方々に多大なるご協力をいただきました。合わせて謝辞申し上げます。
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